「そんなに”お店屋さんごっこ”がしたいんやったら、お店でもするか~?」
…と言ったのがそもそもの始まりでした。
ウチの子供たちは僕の商売や嫁さんのマルシェ出店を見ているので、「人に物を売る」ということを当たり前のように見ています。
自分で作ったものをお客さんに販売して現金を得る、ということを間近で見てるんですね。
僕が企業のサラリーマンだったらこんなことにはなっていないだろうし、野球選手でもそうです。
僕が「商売人」だったからこそ、「豊中こどもれもねいど」は生まれました。
そしてそして、それをあちこちの人に話していると「豊中でもレモンを作っている」というのを教えてもらったので、周りの商店会や地域団体さん、農家さんや地域商店、市役所、さらには親の七光りにさらに二光りぐらい足して「豊中市魅力アップ助成金事業」にまでこぎつけました。
当初は自分の子供たちを遊ばせ・学ばせ・楽しませる装置だったのが一気に公共性を増し、私的ではなく公的に「豊中市って面白い街なんやで!!」をアピールする事業へと発展したのです。
ここで大事なのが、「これによって子供たちは【受け手から作り手にまわった】」ということ。
関わる人すべてが「発信側」にまわったんですね。
子供たちは何の気なしにはしゃいでますが、子供たちがアイコンになってるわけです。
これをキッカケに「豊中市農業委員会事務局」さんや市内農家さんとの交流も増え、様々な考え方や課題、将来のことを学びました。
この頃から「豊中こどもれもねいど」の余白や伸びしろ、ウケやイメージも意識するようになり、いくつもの視点を持ちながらバランスを取っていきました。
例えば、”豊中れもんカクテル”を作りたいとしても、レモンが高すぎてしまっては販売ができません。
かと言って、安くで大量に生産するというのは豊中の都市農業には不向きです。
しかし、地域の特産品がある!というのはお互いにとってプラスになるのです。
色々な状況や事情を聞きながらその合間を縫っていくというのはとても難しいことであり、でもまたそれが面白いところでもあります。
あーでもないこーでもないと思いを巡らせながら、去年はずいぶん賢くなりました。
もちろん子供たちにとってはただの「楽しい楽しいお遊び」でなくてはいけません。
豊中れもんが収穫できるまでの間は、畑で野菜やレモンの生育を観察したり、学習ノートをみんなで作ったりもしました。
子供たちにとって畑は非日常であり、ただのライフイベントです。
本当に学習したのかはさておき(笑)、楽しい一日になればそれでよし。
実際、レモンよりも昆虫やカエルのほうが盛り上がっていたりもしました(笑)
畑以外では、僕の立場をフル活用し、地域のお祭りやイベントなどで「こどもカルピススタンド」を連発しました。
「お客さんからお金を頂くということ」をプロの立場から教えようと思っていたので、
・テーブルの上はきれいに片づける
・きちんとまっすぐ立つ
・頭を下げる
・はっきりと大きな声で話す
・お金を頂く時は丁寧に
・お釣りを返す時は手を添える
・お客さんに見えるところで売上を数えない
・呼び込みとチラシ配布、POP作りで活動をアピールする
・自分がうまくできるようになったら、それを他の子に教える
などなど、厳しく細かく朗らかに、将来の役に立つように、教えたつもりです。
子供たちにとっては”お金を得る”ということよりも、声を掛けられたり、褒められたり、感謝されることのほうがわかりやすいみたいで、あまりサボることなくせっせと販売をしていました。
一番売った時は40杯も売りました!(笑)
ウチの子供(6歳&4歳)くらいだとまだあまりお金の価値を理解していないので、コップに貯まっていく100円玉の数や重さをいちいち確認していました。
「いっぱい増えてきた~!!」
「むっちゃ重い!!!」
という、量や数で嬉しいんですね。
1000円札なんてきたら、「おーー!!お札や!お札が入ってるーーー!!!」と大はしゃぎ。
お釣りで900円返してるので、実際は変わらないんだけど(笑)
でもそうやって、自分の頑張りや仕事の成果が「目に見える形で目の前にある」というのが一番の喜びでありモチベーションに繋がっているんだと思います。
「大人のお手伝いでお駄賃をもらうのではなく、自分たちの手仕事がお金に変わっていくということ」を一番初め(レモンが青い頃)から関わってきたぶん、その反動が大きいわけです。
そしていよいよ、1月21日(土)に豊中れもん「こどもレモネードスタンド」が開店します!!!!
服部天神駅から西へ徒歩5分、服部阪急商店街 booworks前です☆
その日は「新春餅つき大会」も開催しており、子供たちが楽しめるイベントが盛りだくさん!
当日は協力してくださっている学童施設「団欒長屋プロジェクト」の子供たちもお手伝いに来てくれます!!
この「豊中こどもれもねいど」の大きなテーマはお金や物の動きではなく、【体験】です。
その装置を動かす材料としてレモンやお金が動いていますが、実際のところ一番大事なのは「子供たちが自分で考え、動いて得たもの」なのです。
よくよく考えてみると、僕らの現在は過去の体験によって成り立っています。
子どもの頃に買ってもらったおもちゃやお小遣いはなくなってしまいましたが、思い出や体験はしっかりと残り、現在の考え方や生き方にしっかりと反映されているはずです。
そして、その思い出や体験を一緒になって作ってくれたのは、自分の親や周りの大人たちです。
僕もそろそろおっさんになってきたので、こっち側に回っても良いのかなと(笑)
子供たちが20年後、大人になって仕事をし、家族を持ち、親になっていく中で、ほんの少しでも「こどもれもねいど」が役に立てばと思っています。
子供たちが販売するレモネードは、「1杯、100円」です。
ぜひぜひみなさん、買ってください!
子供たちに残るのはお金ではなく、体験です。
21日の土曜日がどうだったか、に、価値があるのです。
今はわからなくとも、きっとわかる日が来るはず。
僕らだって、そうでした。
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局地的な活動なので難しいかもですが、子供たちに「疲労感が伴う達成感」を味わわせてやりたいと思ってます!(笑)
できるだけたくさんの人に買ってもらい、興味を持ってもらい、褒めてもらう。
それが一番わかりやすいんですよ、子供たちにとっては。
どうぞよろしくお願いいたしますっ!!!!!!!