【服部モトマチ展】のアイデアとカイゼンとトラブル。

 

さー、2日目が終わっていよいよ土日、週末ですね。(^^)

スタッフのメッセンジャーグループでは、リアルタイムの現場報告とその日のフィードバックをもらいつつ日々改善。

 

色々と報告を受けた中で「写真についての情報が少ない」との指摘があって、そりゃなるほどなぁと思ったんですよね。

僕はある程度解説できるけど、スタッフの皆さんは初見の写真ばっかりだし、当時を知っているわけでもないしねぇ。

現場にずっと地元に詳しいおじいさんでも常駐してれば良いんだけれど、今回はそれもなかったので。

で、それをそのままスタッフに相談。笑

 

今回は写真の余白をあまり取らずにタイル状に配置しているので、写真付近に直接書き込んでいく方法は難しいんですよね。

で、別紙記入みたいな方法でいこうみたいにアイデアがまとまりまして。

 

なんせこういうこと「初めて」やるんですよね。

なので、1日目のやり方で4日間通す必要は全くなくって。

むしろバグの修正というか、チャレンジにこそ価値があるんです。

そのノウハウをまた、他の地域で生かせば良いのであって、単なる実験台で良いんです。

 

 

で、今日。

ちょうどその「写真の情報が少ないね」って話から、マダム(と僕らは呼んでいる)という人が来てご意見番。

 

こんなこと言うとアレだけど、このマダムの出現によってスタッフの志気は爆上がり!!!笑

「仮想敵」とでも言うのか、偶然のヒール役の登場でメッセンジャーは俄然盛り上がります!!!!!

 

 

 

で、この話って。。。

 

マダムはこの写真展に来れば、写真が撮影された場所や年代や風景の解説が聞けると思われたんでしょう。

「歴史資料の展示」ってそうですもんね、博物館とか。

 

そういう資料はネットで検索したり、図書館の資料を読み漁れば簡単に手に入るし、その情報は確かだと思います。

でも、今回のこの「服部モトマチ展」はそういう資料の展示ではなくって、「写真を囲んで思い出を語りましょう!」なんです。

 

自己満足だと言われたらそうなのかもしれません。

でもね、全然、「満足」じゃないんですよ。

 

僕らは「わからない、知らない」から、展示をして、集まってもらって、その断片を繋ぎ合わせて「再編集」しているんです。

もし、僕が写真の全てを語ることができたのなら、そもそもこんな大掛かりなことはやっていません。

 

写真を説明できる人がどんどんいなくなっちゃう「今」だからこそ、完璧な情報を揃えて展示するのではなく、ちぐはぐでバラバラの状態でもいいから表へ出す。

そしてその「足りない部分」をみんなに補ってもらう。

地域全体での、思い出の修復作業なんです。

 

 

1枚の写真から引き出されるたくさんの物語や情景、匂いや空気、人の繋がりを聞いて、まとめていく。

写真には写っていないストーリーを集めることこそ、この企画の本当の意義なんだと確信したんです。

 

マダムの出現によって、より深く、今回の企画の意義を確認することができました。

ありがとう、マダーーーーム!!!!!

 

 

写真を見ながら「私は昭和27年に丹波篠山からこの服部に嫁いできたんやけど、大阪やしさぞかし都会なんかなぁと思ってたんやけど、来てみたら思ったより田舎で、鳥小屋もたくさんあったし匂いもひどかったしねぇ。線路を挟んだ向こう側には映画館があってね、エンタツ・アチャコの映画とかいろいろ見たわぁ。」と話してくれたおばあちゃん。

「ここの次男坊は出来が悪くて、フラフラしてぜんぜんあかんかった!」と指差しでディスるおじさん。笑

 

当時の写真は高価だっただろうからそれなりによそ行きの写真とか祭りの写真が多かったんだけれど、その写真を見ながら出てくる四方山話は「小さな町の昔の暮らし、人との関わりや良き思い出」ばっかりで、飾らない、人の営みを知ることができました。

 

 

「服部モトマチ展」も、あと2日。

今日はどんな人が来てどんな話が聞けるんだろう?っていう、見せるための展示ではなく、聞くための展示。

たくさん話して、満足そうに帰っていく人たちを見ると、やっぱり自己満足じゃないんだよなぁって思うんです。(^^)

 

 

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