「あのー、うえしばさん。ちょっとね、桃、見てもらえません?」
「え、何ですか?桃??」
「和歌山のね、あら川の桃なんですよ。」
「ほうほう…。」
市内で度々ご一緒するJOSHOの井上さんからこんなお話をいただき、レモンやってると色々あるもんやなーと思いつつ、軽いノリで「あー、行きます行きます!農園見に行きましょう!!」と即答。
井上さんもお忙しい方なので、出発前日のメールで「うえしばさん!あした朝5時に和歌山です!!」と。笑
「車で3時に迎えに行きます!!」と。笑
おっしゃー!!!!!!と意気込んだ僕は仕事が終わって寝付いたのが午前1時。
2時間寝れる!!!!と意味わからんテンションになり、すやすやしていると井上さんから2時にメール。
「すんません!今アドベンチャーワールド出ました!!」(←仕事の現場だそうです)
「えっ…。」
この時点で時間と距離と速さの計算式がぶっ壊れまして、「とにかく最速で和歌山行く!」モード発動。
「始発で和歌山行くので井上さん寝てください!!」とレス。
「始発で和歌山」というパワーワードを胸に睡眠時間が2時間増える僕。
4時起きの5時出発、紀州路快速で和歌山まで。
7時には和歌山到着。
そして8時にはこの景色。
和歌山県紀の川市の、桃山町で採れたブランド桃を「あら川の桃」というのだそうです。
桃農家の室谷さんに畑を案内してもらい、イノシシが木を荒らしてしまうことや、ちょっとした傷で商品にならなくなること、虫食いや鳥がつついてしまうと食べられる部分はあるのに木から落としてしまうこと。
そして地域全体の後継者不足や担い手不足、江戸時代から続くブランドの危機だというお話を聞きつつ。
収穫を手伝ったり。
問題の「あの桃」を試食させてもらったり。
木から落ちたおいしいおいしい「あの桃」を食べまくってテンション上がったり。
商品の仕分け作業を見せてもらったりしました。
贈答品などに使われるため、無傷の桃だけが選ばれていきます。
1級、2級と、確かな目で選び抜きます。
桃はデリケートで日持ちもしないため、収穫した現地で加工しないと商品化は難しいとのこと。
特に室谷さんの桃は「キトサン」を使った農法で抗菌・鮮度保持、減農薬のエコファーマー認定、さらに完熟のみを収穫し直売のみでお客さんに届けるというこだわり。
でも、それだけ手間暇をかけても、傷や虫食いなど、見た目に商品価値が左右されるのだそうです。
落ちてる桃、おいしいんだけどなー。。
そんなこんなで色々とお話をお伺いし、井上さんとも作戦会議。
キーワードはやっぱり、「あの桃、どうにかしたいっすよねー」と。
同じ町内にある、桃パフェとジェラートのお店「藤桃庵(とうとうあん)」さんでお茶。(というかパフェ)
こちらは若い方が経営されているようで、色々とオシャレでした。
リブランディングというほど大げさなものではないけれど、やはりブランドにもアップデートが必要な時代なんだなと再認識。
「あら川の桃2.0」ですよ。
おみやげに桃を頂いて、帰りの電車でも悶々とイメージをふくらませる。
価値が下がるものに価値をつけるには?
人の目から外れるものに注目を集めるには?
”あの桃”、どうにかならんかなぁと。
畑の土にゴロゴロと落ちている桃、これに価値がないなんておかしい。
同じ手間暇、同じ農法で育った桃。
仕組みと仕掛けでなんとかしたいなと思うんです。
「豊中こどもれもねいど」をしていたかったらこの話はなかっただろうし、あちこちで農家さんの話を聞くことが増えたからこんな風に思うんだと思う。
農家でもないしコンサルでもない僕に何ができるんだろうか。
ひょんなことから始まった「あら川の桃2.0」。
#あの桃 の今後に期待です(^^)
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